皆さんは、特殊加工という言葉を知っていますか?
実は、封筒には特殊加工という加工方法があります。
封筒の特殊加工には様々な種類があり、用途によって使い分けることができます。
今回は、封筒の特殊加工にはどのような種類があって、それぞれがどのように使われるのか解説します。

□エンボス加工

凸版と凹版で用紙を挟んで圧力をかけることで、用紙の表面を浮き出させて陰影をつける加工方法です。
レーヨンや木綿などは型押しする前に記事に樹脂加工をします。
その後、加熱や洗濯をしても消えないような加工を行っています。
印刷や箔押しとは違った雰囲気があるので、高級感を演出したいときに使われます。
立体感があるので、ロゴやマークも目立たせることができ、表現の幅が一層広がります。
インクを使うことなく模様を入れたり、質感や触り心地に変化を加えたり、薄い紙が剥がれやすくする効果があります。
薄い用紙では目立たない加工であり、コシが無くやわらかい紙には向かないので注意が必要です。
また、用紙や印刷されている絵柄によってはエンボスが目立たない場合もあります。
加えて、既成封筒への加工の場合、裏側の紙に凹みが生じてしまうことも注意が必要です。
しかし、見た目と触感という二つの差別化要素により、平らな封筒に高級感を演出できるエンボス加工はシンプルながらも洗練されたデザインです。

□ロウ引き加工

紙に熱で溶かしたロウを染み込ませて、紙の繊維に染み込ませる加工方法です。
印刷して製袋した封筒にロウ引き機によってロウ引きします。
ロウ引きされたことにより紙の色が深くなり、封筒の内容物が少し透けて見えます。
ロウが全体に塗られることで紙自体の厚さと強度が増し、しっかりとした質感になります。

ロウ引きした封筒にシワやダメージを与えることで、表面のロウのひび割れがレトロ感を演出します。
加工する紙素材としては、クラフトやコニーカラーなどの繊維の長い紙が適しています。
自分次第でデザインを変えられるので、表現の幅が広がります。
ロウ引きした後でも、切手や宛名のシールを貼ることができます。
ただし、加工後シールを貼り付けるときは剥がれやすいので少し時間をおくと良いです。

□開封加工

封筒を開封しやすく工夫した加工方法です。
封筒のフタ部分にアキがあり、中身が確認できるようにしてあります。
これにより封筒の内容物を取り出しやすくなります。
第三種郵便物や第四種郵便物扱いになるので、郵便コストを削減することもできます。
また、糊付(のりづけ)部分にハイシールを貼り付けられていることにより、マーク部分を引っ張るだけで、簡単に開封することができる種類もあります。
どちらも内容物を破いたり傷つけたりすることなく取り出すことができるので、誰にとっても使いやすいユニバーサルデザインだといえます。

□ジッパー加工

封筒の開封部分に二本のミシン目があり、その部分を切り取ることで封筒を開封できる加工方法です。
ミシン目があることで開封しやすくなっており、内容物を傷付けづらくなっています。
封筒によってはミシン目に「こちらからご開封いただけます」と文字や矢印などが印刷されているものもあります。

□マルタック加工

封筒の開封部分に糊付けがされておらず、玉ひもで開封するようにした加工です。
玉ひもというのは、丸い玉にひもがついているものであり、フタの部分と封筒本体の両方についています。
書類を出し入れする際、封筒が糊付けされていると開ける際に破かなければいけないですよね。
マルタック加工は破く必要がないので、何度も使うことができます。
また、内容物が大量である場合や、重量のあるものを入れる場合など、内容物が飛び出さないようにしっかりと留める効果が存在します。

□差し込み口加工

開封部分にフタを差し込むための切り込みを入れる加工です。
マルタック開封部分と同様の糊付けをしないので、何度も使うことが可能です。
見た目のインパクトもさることながら、オシャレで使いやすいです。

□箔押し加工

濃色系の紙の封筒を用いるとき、印刷での表現が難しい場合があります。
そんなときでも箔押し加工をすることで読みやすくできたり、高級感のある仕上がりにしたりすることが可能です。
封筒の色と箔押しの色の組み合わせによって雰囲気を変えることができるので、デザインにこだわりのある方は試してみてはいかがでしょうか。

□ホットスタンプ加工

ホットスタンプ加工は、熱を加えて空押しすることで凹みだけで表現します。
凹みによってでた立体感によって、見た目や質感で一味違った印象を演出することが可能です。
ただ、細かすぎるデザインのものをホットスタンプ加工すると読みにくくなってしまうものもあるので注意が必要です。

□まとめ

今回、封筒の特殊加工にはどのような種類があって、それぞれがどのように使われるのかを解説しました。
特殊加工には多くの種類があって、用途によって使い分けることが可能です。
そして、用途や意図によって加工方法の違う封筒を使うことは、封筒を受け取る相手にもそのこだわりは伝わると思います。
そして、どの特殊加工方法にも特徴があることを分かっていただければ、封筒選びが今までより楽しくなるかもしれませんね。
今回の記事を参考にして封筒を選んでみてはいかがでしょうか。

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