郵便物を送付するときに、書類(手紙)の折り方や入れ方を意識していますか?
書類を封入するときにもマナーがあり、それを知らずに自己流で送ると受け取る側に不愉快な思いをさせることもあります。
とくにビジネス書類では、会社のイメージを損ねるかもしれません。
まずはきちんと押さえるべきポイントを理解していく必要があります。
ただ書類の正しい入れ方はすべて簡単なので、すぐに実践できます。
まずは書類を縦封筒(和封筒)に入れるのか、それとも横封筒(洋封筒)なのかを確認して、紹介する説明に従って書類を折ってみましょう。
一度基本を覚えれば一生モノの知識になります。

□縦封筒(和封筒)タイプ

このタイプは、ビジネスシーンで最も使用されています。
この場合における、折り方について見ていきましょう。

三つ折り

まず、便箋や書類の折り方は「三つ折り」が基本となります。
まずは、紙本体における下1/3を上に折ります。
その次に、上1/3を下に向けて折れば完了です。
入れ方にも、実はちょっとしたマナーが存在します。
三つ折りにした場合、折った書類の上端が、右にくるように入れてください。
このとき、封筒の裏側を上にした状態で入れましょう。
そうすることで、受け取った相手は開いてすぐに読み始めることができます。

四つ折

大きさによって、中には四つ折りにしなければいけないケースがあります。
その場合、文の始まりの部分が右上の部分に来るように置き、下から1/2を上に折ります。
次に、今度は上から下に向けて、1/2に折ります。
封筒に入れるときは、三つ折りと同様に、折った便箋もしくは書類の書き出し部分が、右上の部分になるように入れましょう。

□横封筒(洋封筒)タイプ

このタイプは、一般的に、写真や招待状などのカードを送る際、多く使われています。
この場合にも折り方にはルールが存在するため、見ていきましょう。

*三つ折

横のタイプも、三つ折りの仕方は縦タイプのときと同様です。
まずは手紙の始まりの部分が、右上にくるように便箋を置きましょう。
下から1/3を上に向けて折り、その後、上から1/3を下に向けて折ってください。
横封筒の場合、縦封筒とは異なり、書き出しの部分が表からみて下にくるように入れるので、注意しましょう。

*二つ折

サイズによっては、二つ折りにするケースもあります。
主に正方形の紙を使う場合が、こちらにあたります。
この場合は、文頭が右上の部分になるよう置いた後、下から上に向けて折るようにしてください。
封筒に入れるときは、封筒を表から見たとき、便箋の左下の部分が、封筒の左上の部分にくるよう入れてください。

□三つ折りにするべきではない書類

書類のなかには、三つ折りにするべきではないものもあります。
とくに以下のような重要書類は、折ること自体が失礼な行為にあたります。

折らずに送るべき書類 ・契約書や覚書
・顧客用のカタログやチラシ
・重要な申請書類
・細かく書かれた地図や図面
・写真
できるだけ二つ折りに留めたい書類 ・履歴書

大事な契約書や申請書が折られていると、相手の誠意を疑ってしまいます。
細かく描かれた地図や図面は、折ることで文字が読みにくくなりますし、写真はその価値を損なうことになるので気をつけてください。
書類を封入するときは、封筒の表面と書類の表面を揃えるのがマナーとされています。
開封して書類を確認するときに、スムーズに中身を確認できるからです。

封筒の種類

あまり意識せずに使っている封筒ですが、実はいくつもの種類があることはご存知ですか?
まずは、代表的なものをいくつかご紹介します。

和封筒・洋封筒

封筒の中で、最も使われているのがこの2つのタイプです。
一般的に、フォーマルな手紙や書類を送る際には、和封筒を使用しましょう。
洋封筒は、カジュアルな相手に送る際に使われるため、注意が必要です。

特殊加工された封筒

窓がある封筒を受け取ったことがある方も、多いのではないでしょうか。
これは「窓付き封筒」と言って、窓を作ることで中の印刷物に、宛名を印刷することができます。
雨などに強く、宛名がにじんで読めなくなる心配もないため、重要な書類等を送る際には
こちらを検討されてはいかがでしょうか。

オーダーメイド

封筒にこだわる際に、最もおすすめしたいのが「オーダーメイド」です。
相手にとって、特別な贈り物にしたい、デザインにこだわりたい方にとってぴったりと言えます。
せっかく手紙を送るなら、それに合わせて封筒もこだわってみませんか?
会社の中には、オーダーメイドを専門とする会社も存在します。
頼むだけでオリジナルの封筒を作ることができるため、自分で作るよりもずっと簡単です。
ぜひ、一度挑戦されてみてはいかがでしょうか。

□三つ折りにしても封筒が入らない事態を防ぐためにサイズを確認!

封筒を購入したものの「書類を三つ折りにしても入らなかった」と後悔することもあります。
このような失敗を避けるためにも書類のサイズをチェックし、書類がきちんと封入できるかどうか確認しましょう。
一般的に流通している書類のサイズにはA4・A5・B4・B5の4種類があります。
お手持ちの書類のサイズを確認し、ぴったりあう封筒を確認してください。

*A4

A4サイズの寸法は、横210mm×縦297mmです。
このサイズはコピー用紙の基準サイズに採用されており、企業や地方自治体、教育現場など幅広く使用されています。
B4サイズより大きいため、チラシやパンフレットにも最適です。

封筒の名称 サイズ(mm) 折り方
角形2号 240×332 折らない
角形20号 229×324 折らない
角形A4号 228×312 折らない
角形2号 119×277 A4 横三つ折り
角形3号 120×235 A4 横三つ折り
角形6号 110×220 A4 横三つ折り
洋形長3号 235×120 A4 横三つ折り
長形40号 90×225 A4 横四つ折り

*A5

A5サイズの寸法は横148mm×縦210mmで、A4サイズを半分にした大きさになります。
持ち運びしやすく片手でも開きやすいため、雑誌や手帳、ノートなどに広く採用されています。
A5サイズに適合する封筒は以下のとおりです。

封筒の名称 サイズ(mm) 折り方
角形5号 190×240 折らない
角形6号 162×229 折らない

*B4

B4サイズの寸法は横257mm×縦364mmとなり、A4サイズよりやや大きめです。
一般的な新聞を半分にしたサイズなので、新聞の折り込み広告に広く採用されています。
パンフレットやレストランのメニュー、カレンダー、小さめのポスターにも適しており、A4サイズより多くの情報を盛り込めます。

封筒の名称 サイズ(mm) 折り方
角形0号 287×382 折らない
角形1号 270×382 折らない
長形1号 142×332 B4横三つ折り

*B5

B5サイズの寸法は横182mm×縦257mmとなり、B4サイズの半分の大きさになります。
コピー用紙の基準がA4になる前は、B5サイズが一般的なサイズでした。
教科書やノート・参考書・雑誌・チラシなどに幅広く採用されており、なじみ深い方も多いでしょう。

封筒の名称 サイズ(mm) 折り方
角形3号 216×277 折らない
角形4号 197×267 折らない
角形8号 119×197 B5 横三つ折り
長形4号 90×205 B5 横四つ折り

*B6

B6サイズの寸法は128mm×182mmとなり、B5サイズを半分にした大きさになります。
コンパクトで持ち運びやすいサイズなので、手帳や卓上カレンダー、漫画の単行本、パンフレットなどに採用されています。
その携帯性や書込みしやすさから、手帳の定番サイズです。

封筒の名称 サイズ(mm) 折り方
角形7号 142×205 折らない

□封筒の正しい閉じ方

書類を封入するとき、どのように封筒を閉じていますか?
正しい閉じ方ができないと、丁寧に書類を折り送付状をそえるなどの努力がムダになります。
また非常識な封筒の閉じ方は、受け取る側にマイナスの印象を与えてしまうかもしれません。
気持ちよく書類を読んでもらうために、正しい封筒の閉じ方をチェックしましょう。

*のりまたは両面テープで閉じる

封筒を閉じるときは、のりや両面テープを使用します。
液体のりは水分が多いため、封をしても封入口がしばらくふやけることがあります。
封筒の強度が強い茶色のクラフト用紙であれば、水分が多くても大丈夫です。
ただし、強度の低い上質紙に液体のりは向いていません。
封入にはスティックのり(固形のり)を使ってください。
スティックのりの粘着力は低めなので、できるだけ粘着力の強い製品を選ぶのが重要です。
セロハンテープで封をする方もいますが、これはNGです。
セロハンテープは見た目の安っぽさが伝わってしまいます。
第三者から開封されても、テープを貼りなおせば元に戻せてしまうのも問題です。

*封じ目に封字を書く

のりで封筒を閉じたら、封じ目に封字を書きます。
封字を記入する理由は確かに封をしたことを示し、同時に未開封であることを明示するためです。
一般的な封字である「〆」の字を「×」や「メ」と勘違いしているケースもありますが、これらは間違いなので記入しないでください。
事務的な文章なら「〆」の字でも問題ありませんが、目上の方には「封」の字を使う方が丁寧です。
なお、住所や宛名が横書きになる洋封筒に、封字は必要ありませんので注意してください。ただし、洋封筒でも住所や宛名を縦書きした場合は封字を書くのがマナーです。
少しややこしいですが、混同しないようにしましょう。

封字の種類は場面に合わせて使おう!

封字には、用途や書類の重要性によっていくつか種類があります。
一般的な封字は「〆」ですが、重要書類には「緘」の字がふさわしいです。
ほかにも封字の種類がありますが、どのような書類を送付するかで変わります。

封字の種類 使うタイミング
もっとも一般的な封字。〆は「締め」の略字で日本発祥の漢字(国字)です
この封字も広く知られていますが、〆よりもフォーマルな印象です
緘(かん) 「閉じる」という意味ですが、重いイメージがあります。公式な文書など重要度の高い書類に使います
寿 結婚式などの慶事に関しては「封」や「〆」では失礼なので、寿が使われます。
年賀や祭りごと、祝いごとに使います
蕾・莟(つぼみ) 女性だけが使える封字で、まだ封が開かれていないことを示しています

□封筒に貼る切手の選び方と位置

封筒に切手を貼るときも注意してください。
横長封筒と縦長封筒では、切手を貼る位置に違いがあります。
切手の正しい位置を知らないと、受けとる側に「常識を知らない人」「雑な仕事をしている人」などのマイナスイメージを与えるかもしれません。
用途にあった切手の選び方と位置を説明します。

*切手の選び方はグリーティング切手がおすすめ

ビジネスでは原色を多用した派手な切手や、キャラクターものの個性的な切手はふさわしくありません。
通常の切手で新鮮味がないと感じるなら、季節に合わせたグリーティング切手がおすすめです。
花や生き物、風景、月など、デザインが全体的に柔らかくて安心して使えます。
誕生日や七五三、結婚・出産などは、ハッピーグリーティングの切手が最適です。
通年使えるデザインと箔押し加工をほどこすデザインを使用すると、明るく華やかな印象になります。

*切手の位置は縦長の封筒なら左上で横長の封筒なら右上

切手を封筒に貼るとき、封筒が縦長であれば向かって左上が基本です。
封筒が横長であれば右上に貼ります。
また、郵便番号や住所・宛名のうえに切手を貼るなど、配達に支障が出る行為はNGです。
切手を貼るマナーは見た目だけではなく、郵便局での仕分けを複雑化させない利点があります。
切手を2枚貼るとき、縦長封筒の場合は縦に並べ、横長封筒の場合は横に並べます。
1枚目に値段の高い切手を貼り、その下には1枚目より安い切手を貼るのがマナーです。
使用できる切手の枚数に上限はありませんが、あまりにたくさんの切手を貼ると「寄せ集めた切手を貼っている」と感じられるので注意してください。

□封筒の送るときに使えるオプションサービス

封筒は郵便局に持ちこんだり、ポストに投函したりすれば相手先に配達してくれます。
郵便局でオプションサービスを付加すると、ビジネスシーンで利用しやすいです。
「明日までに届けたい・現金を送りたい」など、ユーザーの希望にあったオプションサービスが豊富に用意されています。
なかでもとくにニーズの高い、4つのサービスをご紹介します。

*速達

速達は急ぎの郵便物を発送したい方、また締め切りギリギリに郵送する方に適しています。
封筒だけではなく、はがきやゆうメールにも対応可能です。
郵便局は土・日・祝日は配達していませんが、速達は急ぎの郵便物を扱っていることから、土日祝日でも配達しています。
もし東京都中央区銀座から大阪市北区中之島に郵便を送る場合、普通郵便なら翌々日の配達になります。
速達になると午前・午後の差出問わず翌日午前中に配達されるため、到着のための時間をかなり短縮できるでしょう。
ポストに速達を投函する場合、縦長封筒は封筒表面の右側上部、横長封筒は右横部分に赤い線を引き、追加分の切手を貼付する必要があります。

*書留

書留は、大事な書類を郵送したいときや万一の際に補償をつけたいとき、また現金を送付したい方に向いています。
書留の種類は一般書留・現金書留・簡易書留の3つです。
一般書留は引き受けから到着までの流れを記録し、万一紛失した場合は実損額が補償されます。
現金を送付したいときは現金書留を、実損額が5万円未満なら簡易書留を使います。
重要郵便物なので土日や祝日でも配達し、受取側のサインをもらうため安心して利用できるでしょう。
損害要償額に応じて料金が変化します。
書留を利用する場合、ポストやコンビニでは利用できないことに注意してください。
郵便物を郵便局に持ちこみ、専用の差出票を発行しなければ利用できません。

*特定記録

特定記録とは、郵便物の引き受けを記録するサービスです。
郵便物は受取人(企業)の郵便受けに配達されます。
書留のように、受領印や署名をもらうことはありません。
特定記録で送付した郵便物はネット上で番号追跡ができ、ポストへの投函も確認できます。
個人ではネットオークションの商品発送に、企業では請求書や納品書、懸賞の当選品発送などに広く使われています。
受取人の署名が不要なので、不在でも気軽に受けとれるのがメリットです。
ただし本人が確実に受け取ったかどうかわからないため、重要書類は書留を使用するのが無難です。
また賠償補償金制度がないため、万一紛失しても金銭的補償はありません。
郵便物によって特定記録や書留を使いわけると経済的です

*本人限定受取郵便

本人限定受取郵便は、郵便物に記入された名宛人、または差出人が指定した代人に対して郵便物を手渡しするサービスです。
本人や代人に対して、確実に郵便物を届けたいときに向いています。
本人限定受取郵便には基本型、特例型または特定事項伝達型の3種類があり、必要に応じて使いわけると便利です。
基本型は郵便局へ利用申し入れの必要がなく、郵便物は郵便局で本人に手渡しされます。
本人確認方法は、運転免許証のような写真付き公的証明書が1点必要です。
特定事項伝達型はあらかじめ差出郵便局に事前連絡が必要で、受取は指定された郵便局窓口、または名あて人本人に直接配達します。
本人確認情報の差出人への伝達ができ、本人確認書類の名称などが専用サイトからダウンロードできます。

□まとめ

郵便物を発送するときは、書類の折り方から封筒の閉じ方、封字の書き方、切手を貼る位置、最適なオプションサービスの選択などいくつかチェックする必要があります。
マナーやルールを守ることでスムーズな配達に貢献でき、受け取り側に安心感を与えるでしょう。
「封筒・紙袋通販.com」では封筒に口糊加工をほどこせて、封入作業の効率がアップします。
あらかじめ封部分に両面テープが加工されていれば、のりを塗る必要がありません。
ほかにもセロハン窓のついた封筒や両面テープ付き宅配用袋などにも対応しています。
発送作業の効率化をお考えなら、ぜひご相談ください。

 

封筒・紙袋通販.comトップページ